港の見える実家から40年後に別の港が見える家に住み着いた。娘世代(夫妻共に仕事人)と付かず離れずのエリア分けで、腕に自信アリの料理や菓子作りに、竣工前に3人目の孫まで約束されたおばあちゃんの物語。地元の夫と西の文化に溶け込んでゆく。そよ風ソーラー完備の子育て応援住宅。加子母の国産材と優秀な技術陣が完成させた。
北側道路から、右側の娘世代のアプローチには、自転車も駐輪できる場所があり、左側の親世代の方は、中二階から入って行く。造園した植栽がそのうち目隠しとなる。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
建物は、南の港にほぼ正体するが、リビングに向かうと土地の形状なりに蛇行する。
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2階親世代のリビングダイニングキッチンは、どこからも港が見渡せて、舟底天井の下の3箇所の挟み撃ち梁の溝に照明器具が仕組まれている。
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キッチンの出窓仕掛けのカウンターは、加子母産の栗材で、港を見ながらお茶を入れる。手前は本格的パティシエ向き大理石(ビアンコカラーラ)の菓子制作台。
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腰壁の高さにつけて屋根裏風にしてある大きな天窓は、北道路の様子や、下校してくる孫とアイコンタクト。六甲おろしを防ぐペアガラスで、夏場は風通し抜群。奥左の扉は食品庫。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
カウンター右には、娘世代へのご馳走交換抜け道あり。向こうに若い世代のキッチンが見える。2枚の扉で仕切られ、その間に交換する食材を一時置カウンターがある。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
和室の天井は、半分サンルームまで抜けて行き、サンルームは両家を1階で接続する。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
そよ風ソーラーのパネルが日照で加熱した熱い空気は、屋根棟北側で集合し縦ダクトで一階の床下へ噴射され、1階の吹き出し口から出てきて、階段ホールや、家具に仕組まれた通り道を抜けて2階のLDKに全て到達してくる。両家に一台づつコントロールの機械が棟頂上に搭載されている。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
小さな祠(ほこら)が狭い北側道路の反対側にあり、神秘的な場所に隣接する。できるだけ低い形の二階建てとして屋根を深く折り曲げている。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
若い夫婦の玄関は左の白壁に収集の写真作品が並ぶ廊下で、下足のままサンルームを通り庭へつながる。
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玄関途中の帰宅後すぐ手を洗える洗面が左側。
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子供部屋の2段ベッド。奥に小さな赤いテーブルがある。特製のマットレスを載せて完成。
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ウォークスルー・クロゼット。ここを通ってから寝室へ抜ける。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
若い夫婦のリビングの4連天窓の向こうに神戸港が望める。右本棚、左救急箱、など日用品。扉付属の箱収納は蝶番を頑丈に。扉を開いたところ。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
堀コタツ形式のデスクでは、コロナ禍では、夫も妻もZoom会議、子どもたちは宿題、最高4人までデスクワークができる。そよ風ソーラーの暖気も1階の部屋からこのデスク膝下からふわりと出てくる。母屋へ行く扉が円柱の向こうに見える。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
正面西に迫る隣家との間にトップライト付きの棚エリアが飛び出ている。手前に両親のキッチンにつながる入り口があって、食材、ご馳走のやり取りが環礁を挟んで頻繁に行われている。母と娘なので。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
若い家族が2階で使う洗面コーナー。赤ちゃんの世話もできて、洗濯コーナと抱き合わせで予洗いもでき、脱衣する時はおしゃれなカーテンを引く。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
トイレの収納ちょっと便利。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
北側道路真向かいの祠(ほこら)が上から見渡せる予備室。組み込みの2段目だけのベッドが、省スペースで階段の上にある。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)
屋根裏部屋は、中二階のh=1.4mのストッカーよりも広く、きっと若旦那の基地となることでしょう。天井の低い4層目のスペアールーム。
撮影/草彅 勉(ruvita inc.)