英文と和文の原稿を書くのが主な仕事のあるじが、北斜面でこちら向きに咲く草花を、月見障子で明るさを加減しながら愛でて、疲れたらそのままゴロゴロするのがコンセプト。リビングルームもちょっと床レベルをあげた掘りごたつ式テーブルの有る和室。
地下車庫とアプローチを見る。この石畳の斜路は敷地を回りこんで、1Fの庭のレベルまで到達する。
浴室には、母の部屋からのショートカットもあり、車椅子対応になっている。敷地に搬入するときは庭からアプローチできる。階段側の出窓は、地下や玄関の風通しにもなり、和リビングの障子を開けると空気がつながる。
アプローチは、外階段を一層分上がってから玄関となる。地下車庫からも内部階段がある。
かやの中に居るシチュエーションを回顧してすだれをゆるい間仕切りに使っている。床から出ている出窓風の掃出窓の障子は、引き込みで壁の中に収まる。
和室は、客用寝室となる時のために、ゆったりと深い押し入れが寝具を保管している。腕の良い建具屋による木建の引き込みは、清々しい朝日を呼ぶ。天井はサワラ材でわずかにカーブしている。
北向きの2階の書斎。座るところとゴロゴロするところが畳仕上げ。床は温水床暖で、デスクの下はPSHRヒーターに温水が回っている。月見障子越しに、道路を挟んで北側傾斜の隣地の土手に咲く花を愛でる。
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南側にデスクもあるが、もっぱら北側に陣取る。障子を全部引きこむと北側斜面が迫り来る。が、人の目線はない。